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心を種として
hananinaku.exblog.jp
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:61-80番の歌( 20 )
080:響(彼方)
2006年08月31日
響かない。真空だからしょうがない。宇宙抱く胸、そう嘯こう。
079:芽(彼方)
2006年08月31日
皮が割れやわらかな芽がおずおずと世界に頭を下げて出てくる
078:予想(彼方)
2006年08月31日
予感より予想というか、君が好き データによれば恋になるはず
077:針(彼方)
2006年08月31日
針先をめまいするほど凝視しておのれの悲哀と対峙している
076:あくび(彼方)
2006年08月31日
ほおああと赤をひらいて乳飲み子はパパの愚痴聞きあくびをひとつ
075:打(彼方)
2006年08月31日
狸寝の私の横でほとほととメール打つ音 雨の香がする
074:水晶(彼方)
2006年08月31日
私を清めて欲しいと祈りつつ消しゴムくらいの水晶握る
073:トランプ(彼方)
2006年08月31日
勝つことに執着してない顔をして君はトランプ念入りに切る
072:箱(彼方)
2006年08月31日
下駄箱に君のナイキがあるの見て廊下を駆けた10代の朝
071:老人(彼方)
2006年08月31日
街で見た私の父が老人の顔をしていて回れ右した
070:章(彼方)
2006年08月29日
歴史的文書はケースに寝転んで印章の朱が胸張っている
069:カフェ(彼方)
2006年08月29日
見も知らぬ駅にて降りてカフェにゆきそしてようやく口角下げる
068:報(彼方)
2006年08月29日
報道は分かりやすさを追い求め拡大縮小しすぎてないか
067:事務(彼方)
2006年08月29日
事務室の窓際にある花瓶から白いデスクに走る原色
066:ふたり(彼方)
2006年08月29日
ふたりでも孤独なのだと知ってからやっと人生はじまるのかも
065:鳴(彼方)
2006年08月29日
鉄製のハリセンで地を殴るような雷鳴ひとつ 風凍りつく
064:百合(彼方)
2006年08月29日
城跡をひとり離れて白百合は月と星とに傅かれ咲く
063:オペラ(彼方)
2006年08月29日
オペラ座を眩しく見上げ少女らは背筋を伸ばして来るために去る
062:竹(彼方)
2006年08月28日
蒼天の色素を吸いつつなよ竹は姿勢正しく秋空に肥ゆ
061:注射(彼方)
2006年08月28日
注射器に凝り溜まっていく濁液をすべて捨てたら空飛べるのに
1
題詠に挑戦中。初心者でも頑張りまする。
by sorano-anata
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遅ればせながら、自宅を作りました(笑)。題詠以外の拙作を載せております。
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